潰瘍性大腸炎・クローン病
潰瘍性大腸炎とクローン病について
潰瘍性大腸炎とクローン病は原因がまだはっきりわかっておらず、根治ができる治療法が解明されていない難病指定された疾患です。
ただし、治療を続けてうまくコントロールができれば、健康時と大きく変わらない生活を送ることも不可能ではありません。
症状が落ち着く寛解期と、症状が現れる再燃期を繰り返すため、症状を進行させないようにするためには寛解期にも治療を続ける必要があります。 似た部分が多くある潰瘍性大腸炎とクローン病ですが、2つは違う疾患であり、治療法も異なります。そのため、なるべく早く専門医を受診して、適切な治療を受けることがとても重要です。
ただし、治療を続けてうまくコントロールができれば、健康時と大きく変わらない生活を送ることも不可能ではありません。
症状が落ち着く寛解期と、症状が現れる再燃期を繰り返すため、症状を進行させないようにするためには寛解期にも治療を続ける必要があります。 似た部分が多くある潰瘍性大腸炎とクローン病ですが、2つは違う疾患であり、治療法も異なります。そのため、なるべく早く専門医を受診して、適切な治療を受けることがとても重要です。
潰瘍性大腸炎
大腸の粘膜が炎症を起こし、びらんや潰瘍が生じる疾患で、原因が解明されておらず、根治が可能な治療法が現在ありません。
そのため厚生労働省から難病に指定されています。
ただし、専門医を受診して適切な治療でコントロールすることで、健康時と大きく変わらない生活を送ることができます。
そのため厚生労働省から難病に指定されています。
ただし、専門医を受診して適切な治療でコントロールすることで、健康時と大きく変わらない生活を送ることができます。
クローン病との違い
潰瘍性大腸炎は大腸だけに炎症が起きます。クローン病は消化管のどの位置にも炎症を起こす可能性があります。
潰瘍性大腸炎の症状
- 痛み
- 下痢
- 発熱
- 血便
- 貧血
- 体重減少
最初、下痢や血便が起こり、腹痛が生じる場合もあります。重症化するとこうした症状に加え、貧血や発熱、体重減少なども現れます。
症状が落ち着いている寛解期と、悪化する再燃期を繰り返すため、治療ではまず症状を抑え、次にできるだけ寛解期を長くキープできることを重視します。発病して年数を重ねると大腸がん発症リスクが上昇するため、内視鏡検査を定期的に受けることも重要です。
症状が落ち着いている寛解期と、悪化する再燃期を繰り返すため、治療ではまず症状を抑え、次にできるだけ寛解期を長くキープできることを重視します。発病して年数を重ねると大腸がん発症リスクが上昇するため、内視鏡検査を定期的に受けることも重要です。
診察と検査
まずは問診で症状の内容や症状がではじめた時期などをうかがった上で、大腸カメラ検査とCT検査などを行います。
大腸カメラ検査では、潰瘍性大腸炎特有のびらんや潰瘍を確認し、組織の採取も行います。当院では苦痛の少ない大腸内視鏡検査を行っていますので安心して受診してください。
大腸カメラ検査では、潰瘍性大腸炎特有のびらんや潰瘍を確認し、組織の採取も行います。当院では苦痛の少ない大腸内視鏡検査を行っていますので安心して受診してください。
潰瘍性大腸炎の治療
5-ASA製剤
小腸と大腸に効果的なメサラジン、主に大腸に効果が見込めるサラゾスルファピリジンがあります。腸の炎症を鎮めるものですが、寛解期の継続投与も効果が見込めます。
副腎皮質ホルモン
ステロイドですから、強力な炎症抑制作用があり、悪化している炎症を鎮める効果が期待できます。炎症が強い場合に使用を検討します。寛解期に使われることはありません。
免疫調整薬
アザチオプリン、6-メルカプトプリン、シクロスポリン、タクロリムスなどがあります。免疫反応を抑制して、悪化している状態を寛解期に導く効果が期待できます。寛解の維持や、ステロイドの使用量を減らすために用いることもあります。
抗TNF-α抗体製剤
インフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブなどがあります。TNF-αという体内物質が過剰に作られて炎症が起きているため、それを抑制して炎症を緩和させます。
クローン病
主に小腸や大腸などの消化管に炎症が起き、びらんや潰瘍を生じる慢性疾患です。原因不明なため根治に至る治療法がなく、厚生労働省から難病に指定されていますが、専門医を受診して適切な治療を受けて症状を抑えることができれば、健康な方とほとんど変わらない生活が可能です。
患者数の推移
クローン病は、以前はまれな疾患とされていましたが、年々増加し続けています。患者数が急増した背景には、内視鏡による診断法が向上したことや、この疾患に対する認知度が向上したことも関係していると思われますが、食事まどの生活習慣の西洋化の影響が大きいと考えられています。
クローン病の症状
- 下痢
- 腹痛
- 発熱
- 肛門の潰瘍や膿
- 体重減少
- 切れ痔
症状が落ち着いている時期と、悪化する時期を繰り返すため、治療ではまず症状を抑え、できるだけ落ち着いている時期を長く保つことを重視します。
さまざまな合併症を起こす可能性もありますので、注意が必要です。
診察と検査
症状の内容や症状が現れはじめた時期などをうかがった上で、血液検査などで貧血があり、クローン病が疑われる場合には、大腸カメラ検査とCT検査などを行います。大腸カメラ検査では、クローン病特有の病変を直接確認できますし、組織の採取も可能です。検査経験が豊富な専門医が、精密に観察して適切に診断させていただきます。
潰瘍性大腸炎の治療
栄養療法
経腸、腸閉塞などの合併症がある場合には静脈から必要な栄養素を投与して、クローン病の抑制・症状改善をはかります。
薬物療法
「5-アミノサリチル酸製剤」「副腎皮質ステロイド」「免疫調節薬」などの内服薬を処方して、症状を改善へと導きます。症状が改善された場合でも、再発を予防するために、「5-アミノサリチル酸製薬」と「免疫調節薬」は継続して投与します。
外科治療
瘻孔、腸閉塞、膿瘍などの合併症がある場合には、外科治療を検討する必要があります。腸閉塞に関しては、内視鏡的治療で改善することも可能です。