たまプラーザはら内科・消化器クリニック

コラム

 内視鏡(胃・大腸)鎮静剤使用について?  

   

 皆さん。こんにちは。たまプラーザはら内科・消化器クリニックです。

初めて内視鏡検査を受ける場合、鎮静剤使用の選択で迷われる方は多いのではないでしょうか?

内視鏡を受けて「つらかった経験がある」「眠っている間に検査を終えたい」「つらくない方法で」といった声はよく聞かれるところです。

ここでは、「内視鏡(胃・大腸)鎮静剤使用について?」お話ししていきたいと思います。

 

 

鎮静剤とは?

 

●「鎮静剤を使うと眠れますか?」とよく聞かれますが、内視鏡検査に使用する鎮静剤は意識が完全に無くなることはありません。鎮静剤を用いると一時的に意識を低下させる効果があるため、うとうと眠っている状態になることから検査に対する不安や緊張、恐怖心が薄れます。

「鎮静剤を入れるまでは記憶があったが、分からないうちに検査が終わっていた」という印象です。

 

 

鎮静剤のメリットとデメリット

 

●メリット>>> 

 

・鎮静作用によりうとうとしながら眠ったような状態になることから、楽に検査を終えられる(使用には個人差がみられます)

・鎮静剤の作用により、苦痛を軽減し不安や緊張を和らげることでリラックス効果が期待できる。

・検査中の安静が保たれることで、医師が胃・大腸の様子をしっかり観察できる。

・胃の検査では「おえっ」となる嘔吐反射の苦痛や、胃部の不快感が軽減される。

 

 

●デメリット>>>

 

・血圧低下や徐脈、呼吸が浅くなることがある。

・人によっては薬の影響で眠気が残りやすく、目覚めが遅くなる場合がある。

・内服している薬や様々な心身の状態によっては、鎮静剤の効きが悪い場合

(眠れない状態)がある。

・鎮静剤の影響で判断力が鈍くなっているため、当日の運転ができない。

・健忘症状が起きることがあり、検査を行った記憶などを忘れることがある。

などが一般的に言われています。

 

 

鎮静剤なしの場合?

 

●個人差はみられますが、胃カメラでは「おえっ」となったり、胃の不快感を感じやすかったり、げっぷが出てしまうことで検査がつらいまま終えてしまうケースもあります。

大腸検査では、スコープの違和感を感じやすいことや、腹痛が起きた場合などはつらかった印象として残りやすいなど。

臨床研究では、鎮静剤使用により「患者さまの検査に対する満足度を高め、検査を受けるハードルなど鎮静剤を使用した方が成績良好であった」ことが挙げられています。

 

 

内視鏡(胃・大腸)鎮静剤使用について?

 

 上述の通り、鎮静剤を使用することで「眠っていて何にも覚えていない」「何となく起きていた様だが苦痛はなかった」状態で検査を終えることが可能になります。 

 

「初めて検査を受ける方・嘔吐反射が出やすい方・過去の検査でつらかった方」は鎮静剤の検討をしてみてはいかがでしょうか?  

適正な量の鎮静剤を使用し、検査を楽におえることができれば次回以降の内視鏡検査を受けるハードルが下がります。「これであれば、また次回も受けられそうです」との声はよく聞かれるところです。 

 

なによりも、継続的に検査を受けていただく事は、がんの早期発見や予防にも繋がりますし、早期であれば内視鏡治療でがんの切除が可能な場合がほとんどです。

 今後、内視鏡検査を安心・安全・安楽に受けていただく判断材料としていただけたら幸いです。

 

  

 

●当クリニックでは、鎮静剤を使用した苦痛の少ない経口胃内視鏡検査・大腸内視鏡検査を行っております。過去に検査がつらかった、鎮静剤を使うか迷っている方は医師・看護師へご相談ください。また、豊富な経験を持つ内視鏡専門医による検査を行っており、患者さまの負担の軽減に努めた検査を提供しております。(医師紹介参照)お気軽にご相談ください。